蒔絵入門「漆の種類」

漆で絵を描き、その上に金粉・プラチナ粉・銀粉などを蒔きつけて装飾する日本独特の工芸技術である蒔絵に使用する天然樹脂の漆は樹から採取したままの生漆と精製漆に分かれます。
精製漆とは生漆を均一化するためにかきまわす「なやし」と熱をかけてかきまわす「くろめ」の工程を経たものでこの精製漆は「透漆」と「黒漆」に分かれます。
透漆は薄茶色の透明な漆で顔料(漆用絵具)や油等を混ぜて色漆に仕上げます。黒漆は鉄の成分をはたらかせて黒くしたものです。油を多く混ぜた漆ほど艶(油艶)が出ますが漆は弱くなり品質も落ちます。油を混ぜていない上質な漆で呂色という工程を経て艶を出したものと一見似ていますが漆の強度も艶の質も全く異なります。
乾燥を嫌うため陶磁器の湯呑み茶碗に入れ、パラフィン紙を被せて空気に漆が触れ、乾く(固まる)のを防いで保管します。

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